カードローンの過払い請求をすると、もう借りられない?
過払い請求をすると、もう借りられない?
過払い請求は、ちょっとした社会現象のようになっています。
法律関係のCM、スゴイですよね。消費者金融のCMより多い気がします。
過払い請求をしよう!と考えるとき、気になることはありませんか?
もし、他のローンの一括返済を請求されたらどうしよう…。
今後はもうローンを申し込めなくならないのか…。
そんな不安がありますよね。
それに、持っているカードローンが過払い請求できるか判らない…、そんな方もいるでしょう。
そのあたり、ちょっとまとめてみました。弁護士に相談する前に見てもらえるといいのですが。
過払い請求は「事故情報」にならない
過払い請求は、裁判所の裁定によって、法的に認められたものです。決して個人の信用状態に影響するものではありませんので、原則として個人信用情報機関に登録されることはないのです。
…しかし、実際に登録されているケースがあります。
実は、過払い請求を信用情報に載せないようになったのは、結構最近なのです。
以前は登録するのが当たり前で、そういうマニュアルになっていたようです。
なので、借入先の認識のよっては、登録される可能性があります。
でも、これは一種の名誉毀損に当たります。法的に対処すれば、慰謝料すら取れる内容なのです。対応する弁護士・司法書士によっては、そんな認識がないかもしれませんので、登録されないようにきちんと対応させましょう。弁護士はあなたの代理人ですからね。
ローンも大丈夫
個人信用情報にキズがつかないので、当然ながらローンを申し込んでも全く影響ありません。
もし、ローンが否決になって、その理由が自分で判らない場合は(金融機関は否決の理由を絶対に教えてくれません)、念のため、個人信用情報機関に開示請求をしましょう。
万が一、過払い請求の登録があれば即クレームです!
ただし、過払い請求をした金融機関には申し込まないで下さい。おそらく否決です。
また、その会社が保証会社になっている銀行などもちょっと無理です。
アコムに過払い請求をしているなら、三菱UFJ銀行バンクイックやセブン銀行カードローンは×。
プロミスに過払い請求したなら、三井住友銀行カードローンは×です。
ちょっと納得できないかもしれませんが、私は仕方ないと思います。
もし、私が過払い請求した先の社員であればこう考えます。
「申し込む時はこの金利でOKして借りたのに、後になって過払い請求をしてきた。払うのは仕方ないが、この客にはもう貸したくない!」
つまり、法的には信用状態は全く影響しませんが、その会社の中での信用はガタ落ちなのです。それを責めてはちょっと酷ではないでしょうか。
過払い請求できる!?
過去に消費者金融で借りていて、すでに全部返してしまった。
そんなケースでも、過払い請求はできます。
まず、過払い請求の時効は、完済から10年です。しかし、一旦終了してから、改めて借入をした場合、借入をしていない期間が短ければ時効は成立しません。
返済明細表を失くしていてもOK。
裁判所の判例で、「債務者側から請求があれば、金融業者は過去の取引を開示する義務があう」となっています。借入先さえ分かれば、過払い請求は可能だということです。
持っているカードローンが銀行のものでしたら、過払い請求は無理です!
何故かというと、銀行は元々利息制限法以下の金利しかつけていないので、グレーゾーン金利と関係がないのです。
法的に問題がないので、過払い請求もできない、ということになります。
消費者金融でも、近年は利息制限法以下の金利しか取っていませんので、過払い請求の対象になるのは、ちょっと前(2006年位)より以前に作ったローンが対象になります。
過払い請求の手続き
過払い請求は個人でもできますが、ちょっと面倒な手続きになります。
それに、消費者金融側の「履歴の改ざん」や「全ての返済履歴を開示しない」といった問題もありました。
費用はかかってしまいますが、やはり弁護士か司法書士に依頼するほうが良いでしょう。
取り戻した金額の20%ほどが成功報酬の目安になります。
今では消費者金融もすっかり手馴れたものです。対象になるローンがあれば、それほど時間もかからずに取り戻せます。
ただ、弁護士とのトラブルの事例もあります。高額な手数料を取ったり、取り戻したお金を騙し取ったりなどなど。司法関係者とは思えない、情けない事例ですが事実です。
個人事務所より、大手の事務所に依頼したほうが安心ですね。
過払い請求などの法務相談は必ず有資格者が対応しなければなりません。大手の場合は弁護士や司法書士の数も多いです。
もし、事務員が対応するようなら、それは違法ですのでご注意を。