学生ローン

学生ローンの返済時に知っておけば、絶対トクする3つのポイント

学生ローンを返済する時に知っておいて得をするのは

  • 1.利息を減らす
  • 2.返済手続き
  • 3.万一滞納した時

この3つについてです。

この3つをしっかり覚えていれば上手に学生ローンを返済することができます。これを機会に賢く学生ローンを利用できるようになりましょう。

返済時に利息をできるだけ減らす方法

学生ローンをお得に返済していくにあたり、まずは学生ローンの「利息を減らす」方法を解説いたします。

利息とは、借りたお金のレンタル料みたいなものです。これを知らないと大変なことになります。利息は放っておくと莫大な額となり地獄に落ちますので利息がどのように増えるか把握して、減らすためのコツを知っておきましょう。

ちなみに利息は次の計算式で出すことができます。

【借入残高×実質年率÷365日×借入日数=利息額】

「最初の借入額」は最小限に

利息は、そもそもの借入額と連動します。つまり最初の借入額が少ないほど利息はお得です。

金利が15%で、月々10,000円ずつ返済するなら

  • 10万円借りた時 ・・・ 利息総額は『7,497円』
  • 30万円借りた時 ・・・ 利息総額はなんと『78,347円』(38ヶ月で返済)
  • 50万円借りた時 ・・・ 利息総額はついに『14,9473円』(65ヶ月で返済)

10万円借りた時の利息は7,947円(11ヶ月で返済)なのに対し、50万円借りた時の利息は14,9473円(65ヶ月で返済)にもなります!

元金とは別にこれだけ払わなければならないのです。そもそもの借入額を少なくして利息を減らしましょう。

金利が安いところから借りよう

当然ながら金利が安い学生ローンであるほど、最終的な利息も減ります。

次は30万円を借りて月々10,000円返済した時の金利のシミュレーションとなります。表の下に行けば行くほど金利が高くなります。

次は30万円を借りて月々10,000円返済した時の金利のシミュレーションとなります。表の下に行けば行くほど金利が高くなります。

金利(年率)30万円返済時の利息総額返済期間
15%78,347円38ヶ月
16%85,672円39ヶ月
17%93,387円40ヶ月
18%101,538円41ヶ月

30万円借りて月々10,000円返済した場合は、金利が1%増えるごとに7,000円ほど利息総額が膨らむことがわかります。

ちなみに、学生ローンの金利はだいたい14%〜17%ほどです。消費者金融は3%~18%ほどです。

この14%〜17%というのは上限金利〜上限金利の表現です。ちなみに、借り入れ希望額が少ない時や信用力が低い場合は上限金利が適応されることになります。

金利よりももっと大切なのは1回あたりの返済額を増やすこと

金利よりも大切と言えるのは、1回あたりの返済額です。実は1回あたりの返済額は利息総額に対するインパクトがかなり大きいと言えます。

以下の表から月々の返済額が大きければ、利息総額が減ることがわかります。

表は金利15%で借入れを行った場合の「利息総額」のシミュレーションとなります。表の下に行けば行くほど月々の返済額が多くなります。


月々の返済額
10万円返済時の
利息総額/返済期間
30万円返済時の
利息総額/返済期間
月々の返済5,000円15,784円24ヶ月256,620円112ヶ月
月々の返済10,000円7,497円11ヶ月78,347円 38ヶ月
月々の返済15,000円5,061円8ヶ月47,378円24ヶ月
月々の返済20,000円3,923円6ヶ月34,313円17ヶ月
月々の返済30,000円2,824円4ヶ月22,505円11ヶ月
月々の返済40,000円2,290円3ヶ月16,988円8ヶ月
月々の返済50,000円1,913円3ヶ月13,854円7ヶ月

さらに具体例をみてみましょう。

例1:10万円を返済する時
例えば10万円の借金を返済する時。

まずは、月々5,000円の返済すると返済完了までの利息合計が15,784円(24ヶ月で返済)。
一方で、月々15,000円返済しますと、利息合計は5,061円(8ヶ月で返済)です。

実に1万円近い差が出ます。「10万円」の借入れで「1万円」の利息総額の差。これはかなり大きな差なのではないでしょうか。

例2:30万円を返済する時
30万円の借金を返済する時はもっと激しいです。

まずは、月々5,000円の返済すると、返済完了までの利息合計は256,620円(112ヶ月で返済)。
一方で、月々15,000円返済しますと、利息合計は47,378円(24ヶ月で返済)です。

実に20万円以上の差になります。「30万円」の借入れで「20万円」の利息総額の差。恐ろしいものですね。

月々の返済額によって利息には大きな差が出ることがわかりした。月々の返済額を増やせば返済期間も短くなるので、精神的にも楽ですね。

 

繰り上げ返済しよう

毎月定められた額だけを返す必要はありません。まとまった資金ができましたら、今ある残高はまとめて返済してしまうのがおすすめです。

前倒しで返済する意識で繰り上げ返済すれば、残りの元金を一気に減らせて、利息を減らすことができます。

図からわかるように、繰り上げ返済を行えば、残りの利息も一気に減ります。これは返さなければいけない元本が多く残っているほど利息が多く発生するからです。

さらにいえば、図の上部からわかると思いますが返済期間も短くなります。

ちなみに…繰り上げ返済して生活が心配だとしても、繰り上げ返済分(正確には限度額の範囲でなら)また借り入れができます。

「借りっぱなし」は辞めておけ

怖いのは借りっぱなしの状態が日常になってしまうことです。ここでの借りっ放しとは、元金を返さずに利息だけ返すことをいいます。

毎月返済日に利息さえ返せば、学生ローンは借りっぱなしで乗り切れてしまいますので、この状態が当たり前になることがあります。

学生には会社のように定期的なボーナス・賞与もありません。返すことを忘れ毎月利息だけ入れるようになってしまうとこれは大変です。

借りっ放しは利息だけ返せばよいので一見メリットのように見えます。しかし勿論そんなことありません。学生さんが損して貸し手がどんどん儲ける仕組みになっています。実際には利息が増え続けているのです。

利息だけ返済するのではなく、元本も減らす返済をするように心がけましょう。

利息0円期間を利用しよう

学生ローンではありませんが、プロミスといった大手の消費者金融は、利息0円サービスを実施しています。※メールアドレス登録とWeb明細利用の登録が必要です。

実は、大手消費者金融も、学生ローンと特に変わらず借り入れ可能です。(ただし20歳以上でないと貸してくれませんのでご注意ください。)

プロミスが提供する、利息0円サービス。これは初めて利用する人は最初の30日間の借入について利息が付かないサービスです。

初月の利息がかからないので利息を数千円〜1万円くらい節約することも可能です。もちろん30日以内にすぐ返済するなら利息0円となります。

 

返済手続きを把握する

ここからは学生ローン返済していく上で重要な「返済手続き」について解説いたします。

銀行振込で返済する場合

学生ローンの基本の返済方法は銀行振込です。学生ローンが指定する銀行口座にお金を振り込みます。

この返済のための銀行振込時に、利息とは別に振込手数料が発生します!

ですので、なるべくご自身の持つ銀行口座と同じ銀行に振り込んだり、インターネットバンキングを活用したりして、手数料を抑えるようにしましょう。

ちなみにアコム、プロミスといった大手消費者金融の場合は全国に支店や提携ATMがあり、うまく利用すれば手数料も節約できます。

一方で、小さな会社がほとんどの学生ローンは、やむを得ませんが返済についてはなかなか不便だったりします。

窓口で返済する場合

返済は店舗窓口でもできます。この場合は返済に関する手数料が不要です。

学生ローンの多くがが高田馬場に拠点を構えていて、支店も少ないか無いので、出向く手間や交通費がかかることになります。

また土日祝は休業していることがほとんどですのでその点もご注意ください。

返済シミュレーションサイトを活用する

多くの人は「毎月○日に◎◎円返す」という情報だけ持っています。確かに、返済を忘れないためには大事な情報です。

ですが、他にも大事なことはたくさんあります。
返済金額は毎月一定ですが利息と元本充当の割合は毎回変わります。

どんなローンでもそうですが、当初は利息の割合が高く徐々に元本への充当が増えていきます。

また毎月の義務以上に返済をおこなっていきますと、早く返し終わります。

そうした情報は、各学生ローンの公式Webサイト内のシミュレーションで調べられますのでご活用ください。

返済シミュレーション(カレッヂ)

Excelでも「PMT」関数というものを使えば自分でシミュレーションできます。学生さんなら一度チャレンジしてみましょう。

絶対に滞納しない

返済手続きにおいて、もっとも大切とも言えることとして、滞納しないことがあります。

滞納すると遅延損害金が発生したり、その他社会的な制裁を受けます。将来の就職や社会生活に悪い影響もあるので絶対滞納しては行けません。

それでも、どうしてももし返済滞納してしまった時はどうすれば良いのでしょうか?そのことについても次で詳しく解説していきます。

 

もし滞納したときの対処法

もちろん延滞しないに越したことはありませんが、ここではもしも「返済延滞してしまったとき」の対処法について解説いたします。

滞納してしまった。さぁどうなる

学生ローンを借り入れたのち、万一延滞しますとどうなるのでしょうか?
延滞したときどうなるか知っておかないと損することになります。

7日間は待ってくれる
学生ローンの多くでは毎月1回の基準となる返済日から7日間を過ぎるまでは返済を待ってくれます。(これは大手の消費者金融にはないサービスです。借り先によっても違うので電話して確認しましょう。)

この日を過ぎた場合はどうなりますでしょうか。まずは、返済義務を果たすまで、遅延損害金20%が発生します。通常の金利は16~17%程度です。

遅延損害金が発生する
なお「16~17%」の金利が「20%」に上がるのではありません。その両方を支払う必要があります。遅延損害金というのは、業者に損害を与えたことにより発生するものだからです。貸したお金が返ってこなければ、ビジネスで貸金業を営む会社には損害です。

もし返済が遅れる前に連絡して待ってもらうことができたとしましても、それは「取り立てを猶予してあげる」ということに過ぎず、遅延損害金はおまけしてもらえません。

数日延滞したからといって、必ず催促の連絡があるわけではありません。ですが、催促があってもなくても、早く返済しないとどんどん遅延損害金が増えていきます。

延滞すると親バレも
また、返さずに行方をくらました場合など、実家に連絡が行く場合もあります。契約の秘密を守らなければならないので、本来実家に連絡が行くことはありません。ですが、連絡さえも取れなくなれば話は別です。

実家の両親が、成年である学生に替わって返済をする義務はありません。ですが、消費者金融から連絡があれば、多くの人が代わりに弁済しなければと思うでしょう。

滞納したらまず返済日を確認しなおそう

学生ローンを運営している消費者金融は、小さな会社ばかりです。大手がおこなっている「メールお知らせ」のサービスなどはおこなっていません。

借入れ当初に決めた返済日は自分でしっかり覚えておかないとなりません。返済日の前後1週間以内であればOKという緩さは助かりますが、このために、わかっていても、つい遅れてしまうという人もいるかもしれません。ですが、それが延滞となります。

貸金業者に電話連絡をしよう

返済の約束を破ってしまいそうな時に大切なのは「連絡を入れる」ということです。返済日を過ぎてしまいそうな場合でも、電話を入れれば待ってもらえます。電話で支払可能な日を伝えましょう。

とりあえず利息を支払おう

手持ちのお金が少なくても「すぐに利息だけも支払う」ようにはしましょう。

100,000円借りているときの、37日間分の利息(金利17%とします)は、以下の通りです。

100,000×17%÷365×37=1,723.28(円)

1,700円ほど支払っておけば、返済義務は果たせます。まずは、利息だけでも入れましょう。これすらできないときは、たとえ連絡して待ってもらっていても、遅延利息が発生します。

自分の借金残高を把握する

追い込まれたとしてもパニックにならず、自分自身の状況を把握してみましょう。

いま、いくら借金が残っており、次の返済日にいくら入金すればいいのか、きちんと把握しておきます。

それができれば、アルバイトに力を入れることもできるでしょう。状況を把握してしっかり返済計画を立てましょう。

親に相談する

本来、返せない額を借りてはいけないのですが、体を壊すなど想定外の事象で返せなくなることもあるでしょう。

そんなときには迷わず親に相談すべきです。

黙っていたい気持ちもあるでしょうが、あとで説明しますが「滞納」は個人信用情報を傷つけまっとうな社会生活が送れなくなる原因となります。そちらのほうがずっと大きな問題です。

補足:滞納履歴が残ると将来にキズになる?

返済日にきちんと返せないと、極めて大変なことがおきます。

まず、返済できないと直ちに遅延損害金(基本的に20%)も発生します。ですがまだこの段階であれば利息を余計に取られるだけの話です。

2~3か月にわたって延滞しますと個人信用情報に「事故情報」が記録されてしまいます。これは事務的におこなわれる社会的抹殺の処理です。

事故情報は個人信用情報から5年は消えません。「ブラック履歴」「ブラックリスト」とも俗にいいます。

事故情報が消えないうちは、社会人になっても、クレジットカードも作れず、ローンも組めずに、大変困ることになります

学生ローンの返済で遅れると将来にも悪い影響がでます。それをよく理解して堅実に返済をしましょう。

 

学生ローン返済時のよくある誤解

学生はこのようなローンについて知ったり利用したりするのが初めてかもしれません。そんな学生がよくする誤解についても丁寧に答えておきます。

怖いお兄さんがやってくる!?

強引な取り立てがあるのではないかと心配している人もいるかもしれません。

たしかにふた昔ほど前は、消費者金融の強引な取立てが社会問題になったこともありました。しかし、今そんなことをしましたら、ただちに営業停止処分を受けます。

だいたい少人数で運営している学生ローン、そんなことに割く人手すらありません。

怖いのは威圧的な取り立てなどではなくて、個人信用情報の傷により、まっとうな社会生活が送れなくなることのほうです。これは後述します。

退会できない?!

退会できないよ!という誤解も聞きます。

まず借りたお金を返済し終わらないうちに退会できないのは当然のことです。持ち逃げが許されるはずはありません。

返済し終わった場合には学生ローンの契約を解約できます。これは退会といっても良いでしょう。

返済が終わってもまた契約解約させずに無理やり貸し付けるような商売をしていたら、たちまち営業停止です。そんなことがあるはずありません。