約定返済・随時返済とは カードローン返済の注意点を徹底解説
カードローンの返済方法って自分で調べようと思っても専門用語も多く銀行やカードローン会社の説明もわかりずらくなかなか理解できないですよね。
この記事ではカードローンの返済方法の全体像と文末では少しでも利息を減らして返済を完了したいと思う方向けに利息を減らす具体的な方法を2つ解説しています。
「約定返済」「随時返済」とは何か
カードローンの返済には「約定返済」と「随時(任意)返済」という二つの概念があります。
約定返済とは
約定返済とは毎月契約で取り決めた日「約定返済日(やくじょうへんさいび)」に契約で取り決められた金額「約定返済額」を返済することをいいます。
約定返済額は借入金に応じた金額が各金融会社で決められています。
詳しくはご自身で借りている金融会社の約定返済額を確認いただくとわかると思いますが、一例として銀行系カードローンと消費者金融系カードローンの約定返済額を見てみます。
この約定返済額には毎月の利息額が含まれていて、実際に元金の返済に当てられる金額は
元金への返済額=約定返済額-利息額
になります。
実はここに大きな落とし穴があり、約定返済だけしていると元金がなかなか減らないという事態に陥ります。
少しでも利息を抑え早く借金を返済したいと思う場合は毎月の返済額を少しでも増やす努力が必要になります。詳しくは後述します。
ATM返済・口座振込は返済日に注意しよう
金融会社によって若干変わりますが、約定返済の返済方法は大きく分けると口座引落、ATM返済、口座振込の3つの方法があります。
口座引落の場合約定返済日前日に口座に返済額分の預金があれば自動で返済額が引き落とされるので特に注意しておくことはありません。
一方、ATM返済、口座振込で返済を予定している方、されている方はご利用の金融会社によっては返済日に注意する必要があります。
約定返済日よりあまりにも早いタイミングで返済をすると、その返済は約定返済としてではなく随時(任意)返済とみなされることがあります。
随時返済は約定返済とは別にあなたが任意に+αの返済をしたとみなされ、それとは別に約定返済が必要になります。
例えば
三菱UFJ銀行バンクイック、アコムの場合は約定返済日よりも15日以上前に返済した分は随時(任意)返済と見なされ、残金がゼロになる場合を除いて約定返済が必要になります。
約定返済は必ず守りましょう
約定返済は、必ず守って下さい。
理由は、
①延滞すると信用が落ち借入限度額を増やせなくなる
②延滞利息(延滞損害金)がかかる
の2点です。
毎月きちんと返済するのは信用構築の基本です。その繰り返しで枠の増額や追加も可能になります。
カードローンは、始めから大きな金額で作ることが難しい商品です。しかし、きちんと返済をしていけば、数ヵ月後には増額できる可能性もあります。
銀行カードローンはもちろん、SMBCモビットやアコムなども充分に可能です。
それから、約定返済日の返済が遅れると、延滞利息(延滞損害金)が掛かります。
金利は金融機関にもよりますが、約定金利の1.46倍までは認められています。
金利を上乗せして支払うわけですから、もったいないですよね。
信用は下がった上に、利息もたくさん払う…。良いとこナシです。
ちなみに、延滞損害金の設定が無い三菱UFJ銀行カードローンバンクイック、延滞損害金※年19.9%と低利設定のみずほ銀行カードローンは特にオススメです。
万一の延滞もそこまで怖くありません(※信用は落ちます)。
随時(任意)返済とは
次に随時(任意)返済について解説します。
こちらの返済方法は毎月の返済とは別に任意の金額を返済=繰上げ返済をするのです。
実は、これがかなりお得です。
先ほど解説したように、約定返済では返済額に利息分の金額が含まれているため元金へ割り当てられる金額は
元金への返済額=約定返済額-利息額
になります。
しかし、随時返済分は返済金額全てが元金に充当されます。
1万円を随時返済すれば、1万円分の元金が減るのです。まるまる元金が減るので、最終的に支払う利息もかなり減ります。
カードローンがなかなか減らないとお悩みでしたら、少しずつでも随時返済で繰上げ返済することをおすすめします。
ただし、基本的に随時返済分は約定返済に見なされません。銀行のカードローンはまず見なされません。
随時返済をして残金がゼロになれば別ですが、そうでなければいくら随時返済をしても、それとは別に約定返済は必要なのです。
具体例
約定返済:毎月25日に1万円
4月は、お金に少し余裕があったので、4月10日に1万円を随時返済=前倒し返済をした。これにより、元金は1万円減ることになる。
しかし、随時返済をしても、それとは別に約定返済は発生する。
そのため、4月25日に1万円(内訳=利息4,000円、元金分6,000円)を支払う。
随時返済で1万円返したのに、約定返済で更に1万円返さなければならなくなります。
実際に、随時返済をしているからといって、約定返済をしなければ延滞損害金を取られてしまいますので注意して下さい。
カードローン返済のコツはちょっとした約定返済額の増額と早期の随時返済
さて、ここまで約定返済と随時返済についてお伝えしました。
ここからは、あなたが少しでもカードローン返済を早く終わらせたい、利息を小さく抑えたいとお考えの方にカードローン返済のコツをお伝えします。
約定返済額は最低支払金額のままにしない
約定返済で気を付けなければならないのは、返済額はまず利息分に当てられるということです。
例えば、年率14.5%の金融会社で50万円を借りていた場合、1ヵ月目の利息は約5960円です。
月1万円の返済をしていても、実はそのうち5960円は利息分に充てられ、実際に返済できているのは4040円となります。ここが約定返済の落とし穴で、少額の約定返済だけでは元金はなかなか減りません。
元金を減らすには約定返済額を増額するか、この後説明する随時返済で元金を減らしていく必要があります。
この約定返済額は自分で設定をしない場合、各金融会社が定めた最低支払金額が設定されます。
この最低支払金額が曲者で、実は利息を多く支払わせる仕組が隠れています。
例えば三井住友カードローンで10万円の借入をした場合、
年利14.5%、約定返済額2000円で、初月の利息分は1208円になり、元金の返済額は792円になります。
翌月の利息は9万9208円(10万円-792円)に金利がかけられ1198円、元金への返済額は802円になります。
毎月の支払額は2000円と少額で済みますが、約定返済だけで返済しようとすると
計78回払い、総額154,259円の支払い(利息合計54,259円)になり、トータル5万4千円も利息を払うことになるんですね…。
しかし、上の表を見てもらうとわかりますが、毎月の返済額を1000円だけ増やし3000円にすると利息合計は28720円と毎月2000円払っているときの約半分に済みます。
このちょっとした返済額の差で利息合計が大きく変わります。
利息を小さく抑えたい方は初期の最低返済額のままにせず、自分が支払える金額と利息合計額をしっかり比べておきましょう。
早い段階で随時返済をして元金を減らす
約定返済は利息を返済して残った金額で元金を返済します。一方、随時返済は返済額すべてが元金に当てられます。そのため、早い段階で随時返済をして元金を減らしておくと、利息合計を減らすことができます。
例えば、50万円を借り入れして毎月3万円返済していた場合、随時返済をしなければ19か月、総額561,719円(利息合計6万1719円)で返済が完了します。
一方、支払いを初めて4ヵ月目の残額40万円の時期に10万円を随時返済して残額30万円にしておくと、総返済額54万4千円(利息合計4万4千円)で支払い終わります。
返済8か月後の残額30万円の時期に10万円を随時返済すると、総返済額55万円(利息合計5万円)になります。
このように、返済の早い時期に随時返済で元金を減らしておくと、利息の合計額を小さく抑えることができます。
余裕のある時は少しでもいいから随時返済をして利息を小さくしましょう。
また、無利息期間があるカードローンもありますので、そもそも利息がかからないようにすることもできます。下のリンク先のサイトで紹介します。