多重債務

多重債務だけど、借りたい!

多重債務だけど、借りたい!

「多重債務になってしまっているけど…、返済はキツイけど…、それでも借りたい!」という方。

ハッキリ言います、やめておきましょう。借金を減らすことを考えた方がいいです。
 なぜか?やっぱり借金を繰り返すのは無理があるからです。

自己破産を覚悟で借り倒す

「自己破産覚悟で借り倒す。」

…ちょっとメチャクチャですが、一考の価値はあるかな~と思って考えてみました。

自己破産をすればもう当分借入はできませんし、99万円以下の資産は取られちゃいますから、この際借金して思い切ってお金を使うのもアリ…かなぁ…。
ただ、ギャンブルや遊興費に使った借金は自己破産の対象にならないので、いざ自己破産を!となっても裁判所から認められない可能性があります。

やはり勧められませんね。

費用を考えるなら特定調停

債務整理をしてしまうと、もう借金はできません。4種類ある債務整理のどの方法を使っても、7年から10年間は借金ができなくなります。その期間中でもお金を貸します!なんて金融機関は間違いなくヤミ金です。

でも、債務整理にも費用がかかります。その費用のお金も大変!というなら「特定調停」がオススメです。特定調停は自分でできる債務整理方法なのです。手間と時間がかかりますが、弁護士費用などが要りませんので、すべて自分ですれば数千円の費用で済むようです。

もちろん、他の整理方法と同じように、特定調停に入れば債権者は取り立てをできなくなります。それでも無視して取り立てをしてくる業者がいれば、すぐに裁判所に報告すればよいでしょう。

借金の時効を狙う!

借金にも時効があります。民法上、借金をしてから請求がされないまま一定期間が過ぎると時効が成立するので返済する必要がなくなります。

具体的には、

  • 代金の支払:1年
  • 月謝・報酬:2年
  • ローンなどの借金:5年
  • 個人間の借金など:10年

などが時効の期限です。

でも、時効は勝手に成立しません。時効の成立を主張し、時効の手続きを行えば成立します。

ここは大事なポイントで、「時効の成立を主張」するとは、特に裁判所に申し出たり弁護士に頼んだりする必要はありません。自分で債権者に対して時効の成立を主張するのです。

ちなみに、弁護士にとって「時効の成立」はお金になりませんので、債務整理の相談をしていても、時効に触れないケースが多いようです。やはり時効は自分でやるしかないのです。

時効の中断

しかし、当然ながら金融機関も黙って時効を成立させてはくれません。あなたが金融機関に行って借金を認めれば、時効は中断します。つまり、1年前にそんな事実があればその日から時効成立期間の計算が始まります。

また、「差し押さえ」「仮差し押さえ」など法的な処分を金融機関が行えば、その時点で時効は中断します。

さらに、この方法が一番使われているのですが、「内容証明郵便による請求」を行えば、その時点で半年間は時効が停止します。その期間中に訴訟をすれば、時効は中断してしまいます。

金融機関はこの「内容証明郵便」を使って時効の成立を防ぎます。実際に提訴しなくても、半年の期限が切れる前に再度「内容証明郵便」を送るのです。

「借金の時効を狙う」なんて方法は、実際には思うようにいかないのが実情です。

多重債務はやめましょう

多重債務になっているなら、やはりもう借金はやめましょう。その借金は急場しのぎではないですか?あのお金が入れば返せる…これまでにそれが上手くいったことありますか?

上手くいかなかったでしょう。借金が増えて返済が辛くなるだけです。多重債務は、おまとめローンでまとめて少しでも返済金額を減らして、返済を進めて行くか、債務整理をするべきです。

よくある「多重債務脱出の裏技」なんて都合の良いものは、実際にはありませんよ。